放物線の下側の面積の公式

問題 放物線 $y=x^2$ と $x$ 軸と直線 $x=2$ で囲まれた面積を求めなさい. 

pala-pic1

[解答] 積分法を学んだ高校生なら求められます. 
よって, 求める面積は. \(\)



このような放物線の下側の面積ですが, 積分の記号を用いずに,
「三角形の面積」「角錐の体積」の公式みたいに表現することもできます!
(公式だけなら中学生でもわかる!)

公式1 (放物線の下側の面積)
para-pic2
放物線 $y=kx^2$ と $x$ 軸 と直線 $x=a$で囲まれた領域の面積は,
\[ (長方形{\rm OABC}の面積)\times\frac{1}{3}. \]
SLAM SHADEにもわかりやすく言うと,
長方形OABC = My heart としたとき,
My heartの1/3が純情な感情です. (これは中学生にはわからない!)
この公式を使えば, 最初の問題は \[ \underset{横}{\underline{2}}\times \underset{縦}{\underline{4}}\times\frac{\;1\;}{3} = \frac{\;8\;}{3} \] と計算しても答えが出ます. 数学が死ぬほど苦手な人はこっちの方がいいかも.

中学生に分かるちゃんとした証明は僕にはできないけど,
厚紙で長方形 1枚と放物線の下側の図形 3枚用意して, てんびんにかけてつり合えば納得してくれると思います.

ちゃんとした証明は高校生なら簡単.
[証明]
斜線部分の面積は
\[ \int_0^akx^2 \,dx = \Big[\frac{kx^3}{3}\Big]_0^a = \frac{ka^3}{3}. \]
一方, 長方形OABCの面積は
\[ \underset{横}{\underline{a}}\times \underset{縦}{\underline{ka^2}} = ka^3. \]
明らかに, 斜線部分の面積は長方形の面積の1/3になってます. ■

公式1 を応用すれば, 次のことも分かります:

公式2 (放物線の“上側”の面積)
para-pic3
右の図の斜線部分の面積は,
\[ (長方形{\rm ABCD}の面積)\times\frac{2}{3}. \]
純情な感情ではない方なので 2/3 です.

公式3
para-pic4($x^n$の下側の面積)
曲線 $y=kx^n$ と $x$ 軸 と直線 $x=a$で囲まれた領域の面積は,
\[ (長方形{\rm OABC}の面積)\times\frac{1}{n+1}. \]
純情な感情の一般化です.
ちなみに, $\frac{n}{n+1}$をかけると上側の面積になります.


公式1の注意するところは, 放物線の頂点を通ってないと使えないところ.

pala-pic 例えば, 右の図の斜線部分の面積 $S$ の場合はちょっと工夫が必要.
つまり, 大きい長方形と小さい長方形に注目して引き算すればいい
\begin{align*} S &= \underset{大きい長方形}{\underline{3\times 9}}\times\frac{1}{3} \quad-\quad \underset{小さい長方形}{\underline{1\times 1}}\times\frac{1}{3}\\ &=\frac{26}{3}. \end{align*} これ, 高校生がやる定積分と同じ計算ですね.

「1/6公式」の証明

これ以降は積分を知らない中学生は読まなくていいです.

積分計算の時間短縮にもなる公式として「1/6公式」はとても有名です.
1/6公式
\[ \int_a^b (x-a)(x-b) \,dx = -\frac{(b-a)^3}{6} \]
証明はゴリ押しでもできるけど,
\begin{align*} \int_a^b (x-a)(x-b) \,dx & = \int_a^b(x-a)(x-a+a-b) \, dx\\ &= \int_a^b \Big((x-a)^2+(a-b)(x-a)\Big) \, dx\\ &= \bigg[\frac{(x-a)^3}{3}+(a-b)\frac{(x-a)^2}{2}\bigg]_a^b\\ &= -\frac{(b-a)^3}{6} \end{align*}
とやるのが一番スマートだと思う(ここでは書かないけど部分積分のやり方も好き).
これでもう十分だけど, せっかくなんで公式2で説明してみます.

[証明]
para-pic5 放物線 $y=(x-a)(x-b)$ と $x$ 軸との交点の $x$ 座標は $x=a,\, b$.
頂点の $x$ 座標は $\displaystyle x=\frac{a+b}{2}$ だから, 頂点の $y$ 座標は \[ y = \bigg(\frac{a+b}{2}-a\bigg)\bigg(\frac{a+b}{2}-b\bigg) = -\frac{(b-a)^2}{4}. \] よって, 公式2 より図の斜線部分の面積は \[ (b-a)\cdot\frac{(b-a)^2}{4}\cdot\frac{\;2\;}{3} = \frac{(b-a)^3}{6}. \] $a\leqq x\leqq b$のとき $(x-a)(x-b)\leqq0$だから \[ \int_a^b (x-a)(x-b) \,dx = -\frac{(b-a)^3}{6} \] であることが分かる. ■

丁寧に書いたらこんなもんだけど, 理解するだけなら図を描いて一行計算するだけで済みます.

個人的な話

最近、MathJax というものを知り、livedoorblogでもTeXが打てるように設定しました。

(MathJaxを知らない方がいましたら、黒木玄先生のMathJaxの使い方がとても参考になります。)

ブログでも数式がきれいに打てるようになった記念に、少し真面目な数学記事を書いてみました。

今まではTeXclipで数式を書いて、画像を保存して貼り付けてた。

今日書いた数式を全部画像にしてたらすっげぇ面倒くさいだろな。数式を書き直すときは画像を削除して最初から作らなきゃいけないんだし。もっと早く知りたかった。。。

これを機に、ブログの奥に眠っている数学記事を成仏させていきたいと思う。

thank Q for your rEaDing.φ(・▽・ )